カナダ・ポストのストライキ続報|政府が勝訴、でも現場はまだ止まっている

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こんにちは、けび子( @musclelog.ca)です。

先月投稿したカナダ・ポストのストライキ。

実はまだ続いているんです。

部分的なストライキに変わり、郵便は届く様になったのですが、決着がつくどころか泥沼化しています。

👉 先月書いたストの投稿はこちらから

目次

カナダ・ポストのストライキ続報:労働委員会が政府の介入を支持

――「スト権」よりも「公共サービス」を優先?

カナダ産業関係委員会(CIRB:Canada Industrial Relations Board)は、昨年の郵便労働者ストライキに対する政府の介入を違法ではないと判断しました。

これは、郵便労働組合(CUPW)が「政府のスト解除命令は労働者の権利を侵害している」として異議を申し立てていた件に対する正式な決定になります。

政府 vs. 労働組合:火種は「ストライキの権利」

昨年のホリデーシーズン中、カナダ・ポストの職員が全国ストを実施。

これにより、クリスマス商戦中の郵便・荷物配送に大きな影響が出ました。

連邦政府はカナダ労働法第107条(Section 107 of the Canada Labour Code)を根拠に、産業関係委員会に「職員を職場復帰させる命令を出すよう指示」。

結果として、ストは強制的に終了させられました。

郵便労働組合はこの決定を不服として「ストライキの権利は憲章(Charter of Rights and Freedoms)で保障されている」と主張。

しかし委員会は今回、第107条は憲章に違反しないとの結論を出した形になります。

委員の意見は割れる

ただし、この判断は全会一致ではなかった模様。

3人の委員のうち1人は反対意見を表明。

その委員は「政府の介入は労働者のスト権を不当に制限しており、憲章の権利を侵害している」と主張しているそうです。

まだ終わらない争い:契約交渉は継続中

今回の裁定にもかかわらず、カナダ・ポストと組合の対立は今も続いています。

両者はまだ新しい労働契約の合意に至っておらず、緊張状態が続いています。

さらに、政府が発表した「今後10年で戸別郵便配達をほぼ廃止する計画」も労働者側の怒りを買っています。

この発表を受け、組合は9月25日に再び全国規模のストライキを宣言。

ただし今月に入り、全面停止から地域ごとの「ローテーション・スト」に切り替えており、郵便サービスは徐々に回復しています。

ケベック在住のアテシから見たリアル

正直言って、ケベックでは郵便遅延が日常茶飯事。

去年のストのときなんか、郵便が届かない日が週間続いたこともありました。

でも、郵便職員の大変さもわかります。

カナダの冬は極寒で、雪の中を毎日配達してる姿はほんと尊敬しかない。

ただ、政府が「公共サービスの維持」を理由にストを止めたのも理解できる部分はあるんです。

「国民の生活を守るためにストを止める」のか、それとも「労働者の権利を守るためにストを認める」のか――

このバランスをどう取るかが、今のカナダの大きな課題だと感じます。

最後に

今回の決定で政府側が一歩優勢に見えますが、CUPW(郵便労働組合)は引き続き法的な手段を検討中とのこと。

まだ完全な解決には程遠く、「働く権利」vs「公共の利益」というテーマは、今後も議論の中心になりそうです。


📌 出典:The Canadian Press / CBC / Canada Industrial Relations Board decision(Oct. 2025)


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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 今週も金曜日までお疲れさまでした。

    公共郵便サービスを残せ!という国民の強い後押しが無いと、指示を広げるのは難しそうですね。

    • Giroさん、こんにちは〜❣️
      今週もコメントたくさん有難うございました🙇

      多くの人たちが随分と冷めた目で見ている感じします。
      もらうだけ既にもらっている人たちの争いにしか見えない。
      税金で働いているんだからって忘れてしまっているんですよね、きっと。

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