25,000人がケア待ち。ケベックの高齢者ケアはどこへ向かうのか。

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こんにちは、けび子( @musclelog.ca)です。

ケベック州のシニアケアに関する最新の報告書が、なかなかに厳しい現実を突きつけています。

ベイビーブーム世代の高齢化が一気に進むこれからの10年は、まさに正念場。

そのタイミングで、現状のリソースでは需要を支えきれないという予測が公表されました。

目次

2035年には11万1千人が必要なケアに届かない可能性

AQMVA(ケベック高齢者連盟)が委託した10年予測によると、2025年に28万9千人だった「自立支援のためのサポートが必要なシニア」は、2035年には40万人へ。

実に38%の増加です。

この“自立支援”というのは、ベッドから起き上がるサポート、部分的・完全な介助、服薬の管理など、日常生活を維持するための基本的なケアのこと。

多くは在宅ケアで提供されますが、施設を必要とするケースもあります。

しかも2035年には需要の70%が在宅ケアに集中し、CHSLD(長期ケア施設)の需要は50%以上増加することが予測されています。

2040年までには4万床の増設が必要になる計算。

地域差は深刻。モントリオール周辺は特に圧迫

需要増の半分は、モントリジー、モントリオール、ローランシャン、そして首都圏(Capitale-Nationale)に集中。

人口構造上、ここが真っ先にパンクする可能性が高いとされています。

さらに、RPA(民間シニア住宅)は2018年以降700施設が閉鎖。

中間ケア施設の入札も72%が不成立

理由は単純で、資金条件が現実と合っていません。

制度の根本が合っていないのに、「高齢者は増え続ける」という事実は容赦なく迫ってくる。

そりゃ「政府は10年後をどう考えているんだ?」って声も上がりますよね。

すでに2万5千人が必要なケアを受けられていない

今だけでも、

  • CHSLD待機:3500人
  • 在宅ケア初回待ち:1万7800人
  • 中間ケア待ち:5500人

合計2万5千人がどこにも行けずに漂っている状態

結果どうなるかというと、

・本来CHSLDに行くべき人が中間ケアに留め置かれる
・スタッフの負担が増え、ほかの居住者にも悪影響
・救急隊が本来対応しなくていいはずの施設内問題に駆り出される

まさにシステム全体が息切れし始めています。

必要な支出は2050年に4倍。優先すべきは“在宅ケア”改革

報告書では、シニアの自立支援に必要な費用は2020年の62億ドルから、2050年には256億ドルへと4倍に膨らむと予測。

これをそのまま正面から受け止めるのは、どんな政府でも不可能でしょう。

だからこそ、最もコスト効率の良い在宅ケアを軸にした改革が必要、と強調されています。

危機はすでに始まっている

Veilleux氏(ARIHQ会長)はこう言っています。

「楽観的なシナリオでも、すべてのニーズには応えられない。だからこそ、今すぐ動く必要がある。」

すでに危機の入り口ではなく、ど真ん中にいる。

明日は我が身、恐ろしい現実をみせつけられた感じです。

👉 今日の投稿はこの記事を基にしています。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 要介護になるのかは、誰もが将来どうなるのか分からない問題ですから、ここはしっかり公共の福祉制度でカバーして頂きたいですね。

    この国には期待できないので、やっぱり貯金かな・・・。隣に貯金しない人居るしな・・・。

    • Giroさん、こんにちは〜❣️
      いつもコメント有難うございます🙏

      やっぱり貯金大切ですよね。
      自分もRetirementの口座確認しました(笑)
      ウチのは仕事していないので、アテシが貯めるしかないんですが・・・
      足りない〜😂

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