今日はケベック州での同性婚についてサラッと描いてみようかと思います。
よければお付き合いください。
ケベック州はカナダでは3番目
2004年3月19日にケベック州がカナダで3番目に同性婚を合法化しました。
2004年11月にカナダでは最初に同性婚の法整備をしています。
これによって婚姻法も『夫』『妻』の表記を『配偶者』と中立的なジェンダー表記で統一しました。
シビルユニオンも結婚へ変えることが許されました。
2005年7月20日にカナダ全国で同性婚が認められました。
同性婚の統計
2004年から2023年までにケベック州で挙げられた同性婚は累計11,087件で、全結婚の約2.5%を占めています。
シビルユニオンは同期間に1,282件あり、全シビルユニオンの約20%でした。
インスティテュ・ド・ラ・スタティスティック・デュ・ケベック(ISQ)の発表によると、2024年には同性婚が743件と過去20年で最多となり、全結婚の約3%を構成しました。
女性同士の結婚は382件、男性同士は361件で、近年は女性カップルがわずかに多い傾向が続いています。
COVID‑19パンデミックの影響で2020~2021年は結婚件数が大きく減少しましたが、2022年以降に回復し、同性婚の割合はおよそ3%で安定しています。
興味のある方はこちらで詳しい統計が確認出来ます。
「Nuptiality in 2024: marriage numbers remain low in Québec」
シビルユニオンとの違い
ケベック州では3つのユニオンが認められています。
- 内縁の関係
- 結婚
- シビルユニオン
ケベック州では結婚とシビルユニオンは基本的に同じ権利や義務がカップルに課されます。
ただ、異なる点がちょっとあるので表にまとめてみます。
| 項目 | 結婚 | シビルユニオン |
|---|---|---|
| 開始可能年齢 | 16歳(未成年の場合は条件あり) | 18歳以上 |
| 成立方法 | 戸籍法に基づき登録して成立 | 結婚と同様の手続きで公証人が作成する「シビルユニオン契約」を交わす |
| 他州・他国での認知 | カナダ全州と多くの国で認知される | ケベック州内のみ有効で、他州や他国では認められない場合がある |
| 解消方法 | 離婚手続きが必要 | 共同宣言書を公証人の前で作成すれば解消できる(未成年の子どもがいる場合や合意がない場合は裁判所の決定が必要) |
| 特徴 | 法律上の配偶者となり、国際的にも安定した地位を得られる | 2002年に導入され、もともとは同性カップルに結婚と同等の権利を提供するための制度。現在は同性・異性を問わず利用できるが、他地域での認知が課題 |
離別する際にシビルユニオンの場合は公証人を立てて離別を同意したことを書面化するだけでイイのですが結婚は離婚手続きをしないといけないので大きな違いですね。
2024年の同報告では、シビルユニオンの登録は105件で全体の0.5%に過ぎず、選択するカップルはごく少数でした。
州裁判所のウェブサイトでも離別の際は感情的になっている上、法律も複雑なので専門家(弁護士)に相談することを薦めています。
家族法改革:パレンタルユニオン(Bill 56)
ケベック州議会は2024年3月27日に家族法改革法案(Bill 56)を可決し、未婚の両親を対象とした新しい「パレンタルユニオン」制度を創設しました。
これは、同じ子どもの親である未婚カップルに、財産分与や相続など結婚・シビルユニオンと同等の保護を与えるもので、2025年6月30日に施行されます。
この改革により、事実婚で子どもを育てるカップル(同性を含む)にも財産共有や補償請求の権利が認められるようになり、家族の多様性への対応が進んでいます。
さいごに
カナダ、特にケベック州では、2004年の合法化以来、同性婚が当たり前の権利として定着しています。
総件数こそ全婚姻数の数%に留まるものの、毎年着実に増加しており、2024年には過去最多を記録しました。
同時に、シビルユニオンや新しいパレンタルユニオンなど多様な家族形態を選べる制度も整備されています。
これらの選択肢が平等に提供されていることは、日本ではまだ珍しい現実であり、今後も家族のあり方に対する理解が広がることを期待したいものです。



コメント