日本BL:『ふったらどしゃぶり』の余韻

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こんにちは、けび子( @musclelog.ca)です。

今年観た日本のBLの中で一番気に入っている『ふったらどしゃぶり』について。


ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~(著:一穂ミチ)という小説が原作で、BLジャンル内でも“愛と性”を大人の距離で描いている作品として評価が高い作品だと評価されています。

「雨」「傘」「ストームグラス」「雨音」といった小物・情景のメタファーが効いていて、“感情が少しずつ水位を増していく”ような描写評価も高く受けている作品です。

ℹ️ 作品基本情報

  • タイトル:タイトル:ふったらどしゃぶり
  • 国/ジャンル:日本/BL
  • 放送年:2024年
  • 話数:全7話
  • 視聴プラットフォーム:U-Next、FOD、Viki Rakutenなどで視聴可能

✒️ あらすじ

一顕は彼女のかほりと同棲中だがセックスレスで悩んでいる。

一顕は誤送信したメールをきっかけに、顔も名前も知らない相手と深く繋がっていく。その相手が同僚の聖だと知り2人の関係は急接近する。

日常に潜む寂しさ、触れたいのに触れられない距離。そして抱えきれない感情が雨のように降り積もっていく物語。

❤️ 感想

原作×ドラマで深まる“愛と性のズレ”の描写

原作で感じていた“言葉で表現できない温度差”が、映像でも丁寧に再現されていたとおもいました。

セックスレス、すれ違い、不慣れ?不器用?な愛情表現。

現代の恋愛で実際に起きていることで、作り物ではなく「現実の片隅にある問題」として描かれていたとおもいます。

愛があっても身体が追いつかない、身体があっても心が遠い、そんな矛盾が普通に起こる。

そのリアルさが、この作品の芯にあるように感じれました。


❤️ 武藤潤(一顕)に惚れちゃいました。

性別を超えて『抱きたい』と思う気持ちの自然さ。

一顕が聖に惹かれていく流れは、恋愛対象の性別ではなく「この人に触れたい」という衝動?で描かれていた様におもいました。

個人的にはここの描写が素晴らしかったと思いましたね。

特にベッドシーン。

緊張しているのが手に取るように分かる。

そこに、「・・・普通にやってみてもいいですか?」ってツボでしたね(笑)

強引でも弱腰でもなく、ただ相手に触れる感触を確認っていうか大切にしていた姿も、小説で感じた誠意がそのままリアルに演じられていてキュンってなった。

あの2人の空間に嘘が見えなかった。

武藤潤の演技は、説明なしで気持ちが滲む。

だからこそ性別じゃなく、聖という人を抱きたいという一顕の感情がすっと入ってきた様に思います。


今の時代にぴったりのテーマ

恋愛の形が多様化した今、「愛と性が一致しない」という現象は誰にでも起こりえるんじゃないかな。

それを特別なものではなく生活の中のリアリティとして描いた点が、この作品を強くしていたともおもいます。

⭐️ 総評

  • 点数(★5段階): ★★★★★(5/5)
  • 誰におすすめか:静かなBLが好きな人
            大人の恋愛の難しさを味わいたい人
            原作の空気感を大切にする作品が好きな人
  • 続編期待など:三人の“その後”を描いた短編かドラマ特別編をぜひ見たい。
           特に、一顕と聖の“あの夜の続きを超えた関係”が気になって仕方がない。

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